2016年06月26日

個人の店舗のお話し〜効果があるのはこっちなんじゃないかな、と思うこと

新規開店は日々あり、そのうち9割以上は10年もたない、という事実があります。
これは飲食販売店以外の個人事業、様々なフリーランスでもほとんど同じです。

儲からないから続かないのが圧倒的多数ですが、繁盛していても不意に閉店するようなことも少なくありません。
自分のお店になっていない。自分のお店じゃなくなってしまった。
だからやめた。
こういった心の折れ方をする場合もあるんですね。

長く続いているお店に入ってみるとわかりますが、居心地は決してよくないことが多いことに気付けます。
喫茶柊も大雑把に言うとリア充の方々にとっては居心地がこの上なく悪いです。

最近の新規店舗には大きく開いた窓で店内がよく見通せるようなお店が増えました。
うまくいっている例が目立って伝わっている傾向にもあります。
実際の成功例はどのくらいの確率か、知っていますか?

初めてのお客さんにも気さくに話しかけるお店は新規から3年目くらいのお店に多いです。
そういう気質の店主やスタッフならいいですが、長年、相談を聞く立場でしたが、そんなタイプの人は独立開店をする人にはむしろ少ないです。ぜんぜんいないわけです。
じゃ、なんで気さくに話しかけるんでしょう?

店頭に店の料理の写真をいっぱい貼っていいタイプのお店とダメなお店があるのはわかっていますか?

私にも正解はわかりません。
個々のお店で異なるからです。
しかし、やってはいけないことはわかっていますし、これじゃダメ、ってのもわかります。

いいですか。あなたのお店と私のお店は異なるんです。同じなわけはないんです。
なのに、安いコンサルタントに指示されたとおりにやったり、こういうものと思い込んでやっていたりしませんか?

いいと思って最悪な店構えにしていませんか?
教えられたとおりかいいと思ったものをまねて最悪なチラシになっていませんか?
こうしなきゃ、と思って、最悪な接客を自分に強いていませんか?

企業と個人の店舗ではお金のあり方すら違います。
給料の金額とお店の収益から使えるお金は、比較の対象になりません。
個人事業やフリーランスに置き換えても、給料をもらうことと収入を得ることは違うわけです。

私はお店を継いですぐに試みたことがあります。
喫茶柊は、それほど店内をのぞきやすいお店ではないですが、ドアや窓にレースのカーテンをしています。
これを開けた時と開けていない時ではどちらがお客さんの入りがいいか、という調査です。
1年半くらいかけてじっくり調べました。

先代の時はずっとレースのカーテンをしていたので、この検証はすべきだと思っていました。

そして、私の予想は、開けているほうが店内がいつもよりは見えるので入りやすくなりお客さんは増えるだろう、というものでした。
知り合いの総研などには、見通しのいいお店と見通せないお店などの比較データがいくつかはありましたが、ひとつのお店での検証データは見当たりませんでした。
うちのようにどちらにも対応できるようなお店もあるんでしょうが、データとしてあがってきていないわけです。

結果は逆でした。
レースのカーテンを閉めているほうが、喫茶柊の場合、お客さんの入りが「明らかに」いいんです。
そして、気付いたことがあります。
レースのカーテンをしているほうが、私が落ち着くんです。疲れにくくなる、というか。

いまではさらに遮光・遮熱・防音カーテンが追加されています。
アンプを使ったライブ時には小窓にも防音カーテンがされ、店内はほとんど外から見えなくなります。

DCIM3216.JPG

まだデータとしては弱いですが、カーテンを追加してから新規のお客さんが増えています。
30年以上、地域に暮らしていて、気になっていたんだけどはじめて入った、という方が何人もいるんです。
でも、この効果は、カーテンのおかげではない気がしてきているんです。

ドアの半面にも暖簾(のれん)を追加してたりして、引きこもり度30%以上アップ(適当)なわけです。
DCIM3217.JPG

とても落ち着きます。
私が安らいでいるんです。
さらに仕事がしやすいし疲れにくいんです。

効果があるのはこっちなんじゃないかな、と思っているところはあります。
個人の喫茶店が見直されてきている、(もはやファミレスやコンビニよりも安い場合が多い、店員の質がいいからなど)というのはありますが、それでも個人のお店に入るのは少数派になっていると感じます。
中学生までに個人のお店を利用した経験がないと入るのにハードルが高く感じる、とも言いますしね。

こんな時代だから、とくくるつもりはないですが、「自分」のまんまでいいんじゃないですかね?
その上でビジネス、というか商売にする、という順番で。

お客さんグループにお店の雰囲気を作られたり、意にそぐわないお客さんを放置したりすると個人のお店はたちまち自分のお店ではなくなるので、自分の性格とか本当の希望みたいなものを中心にしてやっていくといいんじゃないでしょうか。

そりゃ、難しいですよ。
事実はなかなか向きあうのが怖いもんです。
自分に向きあうのもね。

でも、そこから目をそらすんなら、誰かに雇われて働くほうがいい。
少なくとも生活できるお金は稼げます。

無理して仕事をすることはありますが、無理して仕事にすることはまったくないんですよ。



posted by マスター at 02:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 柊PROJECT | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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